トラブルシューティング・ガイド

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OIA の理解

OIA (オペレーター情報域) は、画面の最下部にある領域であり、セッション標識とメッセージがここに表示されます。セッション標識は、ワークステーション、ホスト・システム、および接続機構に関する情報を示します。Z and I Emulator for Web では、グラフィカル OIA とテキスト OIA の 2 つのバージョンの OIA が提供されています。

テキスト OIA は、米国のリハビリテーション法第 508 条 (運動障害や視覚障害などの身体障害を持つユーザーのための技術的要件の概要を記述) に対応した新しいアクセス支援機能です。テキスト OIA は、スクリーン・リーダー (読み上げソフトウェア) と連動するように設計されており、 視覚障害を持つユーザーが OIA を使用して、グリーン・スクリーン上の現行カーソル位置を判別し、セッションで生じる可能性のある問題を診断することができます。テキスト OIA について詳しくは、オンライン・ヘルプのアクセス支援を参照してください。

以下に、セッション情報フィールドを、表示される桁によってまとめてリストします。

制御装置の状況 (桁 1)
接続プロトコル (桁 2)
使用可能なシステム (桁 3)
セキュリティー (桁 4)
セッション短縮名 (桁 7)
プログラム・メッセージ (桁 9 から 17)
通信メッセージ (桁 19 から 25)
メッセージ表示待機標識 (桁 26 から 27)
APL モード (桁 37 から 39)
挿入モード (桁 52)
グラフィックス・カーソル・モード (桁 54 から 56)
文書モード (桁 66 から 69)
ワード折り返し (桁 70)
現行ページ (桁 72 から 73)
カーソルの現在の行番号および桁番号 (桁 74 から 80)


注: 2 つのセッション標識が同じメッセージを表す場合があります。どちらの標識が OIA に表示されるかは、マシン上にロードされている Java フォントによって決まります。
 

制御装置状況 (桁 1) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

文字が表示されている場合、セッションが制御装置をアクティブに使用中であることを示します。文字は、制御装置接続のタイプを示します。

M Telnet サーバーへの接続が確立されています。
B NVT モード接続が確立されています。

接続プロトコル (桁 2) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

A プロトコルは TCP/IP です (非 SNA) (3270 セッション)。

システム使用可能 (桁 3) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

ワークステーションがホストとアプリケーションのいずれにアクセスしているのかを記号で示します。

または  セッションがアプリケーション・プログラムに接続されています (LU-LU 接続)。
または セッションはホストに接続されていますが、アプリケーションには接続されていません (SSCP-LU 接続)。
   セッションが接続されていないか、セッションがバインドを受信していません。

セキュリティー (桁 4) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

セッション・データが暗号化されている場合は、この桁に + 記号が表示されます。

セッション短縮名 (桁 7) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

1 文字 (a から z) でホスト・セッションを示します。

プログラム・メッセージ (桁 9 から 17) (3270、CICS、および 5250)

このメッセージでは、桁 9 に X が入り、入力が禁止されている理由が説明されます。

X [ ] または X ホスト・システムが機能を実行するには時間がかかります (3270 セッションのみ)。お待ちください。
X SYSTEM ホスト・システムがキーボードをロックしました。お待ちください。
X <-o-> または  X 多すぎます。カーソルが保護域にあったときに、文字を入力、挿入、消去、または削除しようとしました。カーソルを保護されていない位置に移動し、操作を再試行してください (3270 セッションのみ)。
X -f セッションで現在使用できない機能を要求しました。
X II オペレーター入力エラーが発生しました (5250 セッション)。
X Prog xxx ホストから送信されたデータ・ストリーム内にエラーがあります。xxx は、問題の推定原因を定義しています。

プログラム・チェック
これらのメッセージは、ホスト・アプリケーションから送信されたデータ・ストリーム内にエラーがあることを示します。

Prog 750
無効な 3270 コマンドを受け取りました。

Prog 751
無効な文字セットを指定した START FIELD EXTENDED、MODIFY FIELD、または SET ATTRIBUTE 命令を受け取りました。

Prog 752
無効なアドレスを指定した SET BUFFER ADDRESS、REPEAT TO ADDRESS、または ERASE UNPROTECTED TO ADDRESS 命令を受け取りました。

Prog 753
以下の条件の 1 つ以上が発生しました。
  • データも含む READ MODIFIED、READ MODIFIED ALL、または READ BUFFER コマンドを受け取りました。
  • 無効な文字セットを指定した REPEAT TO ADDRESS または GRAPHIC ESCAPE 命令を受け取りました。
  • 無効な属性値または文字セットを指定した START FIELD EXTENDED、MODIFY FIELD、または SET ATTRIBUTE 命令を受け取りました。

Prog 754
以下のコマンドのいずれかを必須パラメーターなしで受け取りました。
  • SET BUFFER ADDRESS
  • REPEAT TO ADDRESS
  • ERASE UNPROTECTED TO ADDRESS
  • START FIELD
  • START FIELD EXTENDED
  • MODIFY FIELD
  • SET ATTRIBUTE
  • GRAPHIC ESCAPE

Prog 755
無効な文字コードを受け取りました。

Prog 756
無効な構造化フィールドを指定した WRITE STRUCTURED FIELD コマンドを受け取りました。

Prog 758
無効なモードを指定した SET REPLY MODE コマンドを受け取りました。

Prog 759
無効な構造化フィールド長を指定した WRITE STRUCTURED FIELD コマンドを受け取りました。

Prog 760
ゼロでない予約フィールドを指定した WRITE STRUCTURED FIELD コマンドを受け取りました。

Prog 761
無効な区画 ID を指定した WRITE STRUCTURED FIELD コマンドを受け取りました。

Prog 780
誤った方向の内部メッセージを受け取りました。

Prog 797
SO を受け取りましたが、SO/SI が正しく対になっていません。

Prog 798
DBCS フィールドで SO/SI または GRAPHIC ESCAPE を受け取りました。

Prog 799
以下の条件の 1 つ以上が発生しました。
  • アドレスが、DBCS 文字の 2 番目のバイトを指しています。
  • DBCS サブフィールド内の文字属性が無効です。
  • STOP アドレスが無効です。
  • 一般 DBCS エラー。

通信メッセージ (桁 19 から 25) (3270、3270 プリンター、CICS、5250、5250 プリンター、および VT)

通信チェック
これらのメッセージは、Z and I Emulator for Web と、それが接続しようとしているサーバーまたはホストとの間の通信上の問題を示します。

セッションが IBM 3270 フォントを使用している場合は、これらのメッセージの前に稲妻マークが付きます。それ以外の場合は、前に COMM が付きます。

Comm 654
指定された LU 名が有効ではないので、セッションで Telnet3270E サーバーへの接続を確立できませんでした。以下の理由で、LU 名が無効である可能性があります。

  • LU 名が別のセッションで既に使用されています。
  • LU 名が Telnet サーバーで定義されていません。
  • 指定された LU の LU タイプが、Telnet サーバーでサポートされていません。
  • LU 名に、要求された LU タイプとの互換性がありません。例えば、セッション・タイプが「ディスプレイ」であっても、指定された LU タイプが「プリンター」の場合などです。
  • Telnet サーバーがこのタイプの要求を処理できません。システム管理者に援助を求めてください。
  • Telnet デバイス・タイプ折衝中に不明なエラーが発生しました。システム管理者に援助を求めてください。

セッションの宛先アドレス、ポート、および LU 名が正しいことを確認してください。また、要求している LU 名用に Telnet サーバーが構成されていることも確認してください。どのようなエラー状態が発生しているかを判別するには、セッション開始時のトランスポート・レベル 1 トレースを取得してください。

Comm 655
  • Telnet サーバーへのソケット接続が確立され、セッションは折衝が完了するのを待機しています。
  • クライアントは SSL をオフにしていますが、SSL ポート上のサーバーに接続しようとしました。

セッション画面の右下隅に SSL ロック・アイコンが表示されていることを確認してください。表示されていない場合は、ホスト・システム・ポートが SSL 用に構成されていません。クライアントで SSL を設定し、再接続してください。

Comm 657
  • セッションは、Telnet サーバーへの TCP/IP 接続を確立中です。
  • SSL の場合:
    • クライアントは SSL をオンにしていて、構成されていないポート上のサーバーに接続しようとしました。まず、COMM657 が短く出され、次に COMM659 に変わります。自動再接続が使用可能になっている場合、エミュレーターはこのパターンを繰り返します。そうでない場合は、COMM659 のままになります。
    • クライアントは SSL をオンにしていて、非 SSL ポート上のサーバーに接続しようとしました。まず、COMM657 が出され、しばらくして COMM659 に変わります。自動再接続が使用可能になっている場合、エミュレーターはこのパターンを繰り返します。そうでない場合は、COMM659 のままになります。
    • セキュア接続の確立に使用されているクライアント SSL 証明書に対応する署名者証明書の有効期限が切れています。署名者証明書の有効期限が切れているのに対し、クライアント証明書が有効である可能性があります。

COMM657 を表示しているセッションをクローズしたときに、クローズするまでに少し遅れる場合があります。遅延時間は状況によって異なります。すぐにクローズする必要がある場合は、ブラウザーをクローズしてください。

Comm 658
セッションは、Telnet3270E への TCP/IP 接続を初期化中です。

Comm 659
  • セッションへの Telnet TCP 接続は、成功しなかったか、失敗しました。
    • Telnet3270 サーバーへの TCP/IP 接続を確立できませんでした。
    • 「通信」メニューで「切断」をクリックしました。
    • Telnet サーバーは、アプリケーションの制御によって、またはエラーを検出したため、TCP/IP 接続をクローズしました。
    • 5250 の場合、指定されたワークステーション ID が既に使用中であるため、ホストが接続をクローズしました。

    Telnet サーバーおよびそのポートのカスタマイズ設定が正しいことを確認してください。また、Telnet サーバーが実行中であり、正しく構成されていることを確認してください。どのエラー条件が起こっているのかを判別するには、エラー発生時にトランスポート・レベル 1 トレースを取ってください。

  • SSL の場合:
    • クライアントは SSL をオフにしていて、構成されていないポート上のサーバーに接続しようとしました。
    • クライアントは SSL をオンにしていて、構成されていないポート上のサーバーに接続しようとしました。まず、COMM657 が短く出され、次に COMM659 に変わります。自動再接続が使用可能になっている場合、エミュレーターはこのパターンを繰り返します。そうでない場合は、COMM659 のままになります。
    • クライアントは SSL をオンにしていて、非 SSL ポート上のサーバーに接続しようとしました。まず、COMM657 が出され、しばらくして COMM659 に変わります。自動再コメントが有効になっている場合、エミュレーターはこのパターンで循環します。 そうでない場合、エミュレーターは COMM659 のままになります。
    • クライアントは SSL をオンにしていますが、サーバー上の鍵データベースへのアクセスを取得できません。例えば、データベースがそこにないか、壊れているか、またはパスワードを持たない場合に、これが発生する可能性があります。
    Comm 662
    サーバーが、信頼できない証明書を表示しました。

    Comm 663
    サーバーの証明書がサーバー名と一致しませんでした。セッションがサーバー認証を要求したため、接続は拒否されました。

    Comm 664
    セキュア接続が完了できませんでした。

    Comm 665
    サーバーの証明書がまだ無効です。

    Comm 666
    サーバーの証明書が有効期限切れです。

  • メッセージ表示待機標識 (桁 26 から 27) (5250)
    MW  このセッションに対するメッセージがホスト・システムに 1 つ以上あります。
    APL モード (桁 37 から 39) (3270 および CICS)
    APL  キーボードが APL モードになっています。
    挿入モード (桁 52) (3270、CICS、および 5250)
    キーボードは挿入モードになっています。カーソル位置に文字を挿入できます。カーソル位置の先にある文字は、挿入される文字用の場所を空けるために移動します。
    グラフィックス・カーソル・モード (桁 54 から 56) (3270)
    +CR グラフィック・カーソル (十字線カーソル) が有効です。
    文書モード (桁 66 から 69) (3270)
    DOC 入力援助文書モードが有効です。
    ワード折り返し (桁 70) (3270)
    V または  入力援助ワード折り返しが有効です。ワード折り返しは、ワードが右マージンを超えてしまう場合に、行にある最後のワードを次の行に自動的に移動する機能です。ワード折り返しは、入力援助文書モードが有効になっている場合にのみ行われます。
    現行ページ (桁 72 から 73) (VT)
    pn カーソルがある現行ページを示します。
    カーソルの現在の行番号および桁番号 (桁 74 から 80) (3270、CICS、5250、および VT)
    yy/zzz  これは、カーソル位置を「行/桁」の形式で示します。ここで、yy は行番号、zzz は桁番号です。OIA 内で、行番号は桁 74 から 76 に、仕切り記号 (/) は桁 77 に、桁番号は桁 78 から 80 に表示されます。

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